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導入の背景
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GISは今後官から民へと移行していくであろう技術であり、大きな発展の可能性を秘めている。また、現在のGIS技術者の不足を補うため、米国のGIS技術資格GIS
Professionalと同様の認定資格制度の確立が検討されつつあることなどからも、GISは情報技術として有望であり、GIS実習の導入は将来性があると言える。
将来の機関別認証評価とJABEE受審に向けてカリキュラムの見直しを行うなか、上記の経緯を踏まえて、サレジオ工業高等専門学校/情報工学科では専門応用の1つとしてGISの演習実験系科目への導入を検討。さらに、問題解決型学習(PBL)へもGIS実習を適用することを検討した結果、GISを応用ソフトウェアとする実習を採用することに決定した。
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導入の決定要因
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実務教育を主な目標としていることから、実習に使用するGISソフトウェアは実務側面を重要視して選定した。
その結果、職業訓練を教育目標とする他の教育機関がGIS関連の実習にSISを使用していたことと、その教材が入手可能であったことから、実習用のGISソフトウェアとしてSIS
Map Managerを採用した。
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運用状況
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使用するソフトウェアとデータは以下のとおりである。
- GISソフトウェア: SIS Map Manager
- 表計算ソフトウェア: Microsoft Excel
- プログラミング言語: Microsoft Visual C++
- Webブラウザ: Internet Explorer
- データベース: Microsoft Access
- プレゼンテーションソフトウェア: Microsoft PowerPoint
- 地図データ: 国土地理院から刊行されている数値地図2500/25000/10000
- 統計データ: 総務省統計局よりダウンロードサービスされている統計データ
- 地物データ: 昭文社の住宅地図MAPPLE2500/MAPPLE10000
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システム構成
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GISは非常に大きなサイズのデータを読み出すこと、また、空間解析にはCPUコストの大きなアルゴリズムを使用する場合が多いことから、ネットワークを使用する他の授業や演習、教員の業務に支障がないよう、GIS実習専用のローカルネットワークを設置した。
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授業内容
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GIS実習は、3年生もしくは4年生を受講対象とし、GISの概念や基本操作を学ぶ「導入編」と、5年生を受講対象とし、GISを使って課題を調査・解析する「PBL(問題解決型学習)実習編」の2つに分かれている。「導入編」の授業では、SISビギナーにもわかりやすい内容にまとめた入門用テキスト「SIS入門
− 基礎から学ぶGIS」を利用している。
■導入編
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目標:全くGISの教育を受けたことのない人が概念的にGISを理解し、GISソフトウェアやその他応用アプリケーションソフトウェアを使用し、簡単な空間解析ができる。
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実習1 |
1-1 GISとはどのようなものか?
1-2 GISデータについて
1-3 地図とは
1-4 地図の表示
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1-5 GISソフトウェアの画面構成
1-6 地図の表示操作
1-7 図形の選択
1-8 座標系と投影法 |
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実習2 |
2-1 図形を作図編集する
2-2 スタイルを設定する
2-3 背景の画像データ(ラスター)を作成する
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2-4 作図編集とスタイルの設定
2-5 属性の設定 |
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実習3 |
3-1 データベースと接続する
3-2 データベースの情報を図形に接続する
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3-3 属性の更新
3-4 属性一覧をテーブル形式で表示する |
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実習4 |
4-1 データ構成を考える
4-2 レイアウトを考える
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4-3 空間的な検索や分析をする
4-4 主題図を設定する |
■PBL実習編
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目標:与えられた課題に対して、自ら問題点を考察、解決手段を提案し、必要なデータを探し出して分析を行う。分析をコミュニケーションや発表を通じて自己点検する。
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課題1 |
男女別の1日あたりの平均労働時間をそれぞれ主題図に表示し、首都圏で大きく東北・九州で小さいことを示し、その原因を考察する。 |
| 課題2 |
1次活動(睡眠、食事など)、2次活動(仕事、家事など)、3次活動(余暇活動など)の平均時間を主題図に表示し、3次活動が多い地域と2次活動が多い地域を抽出し、地域特性を考察する。 |
| 課題3 |
都内の犯罪変化率を主題図に表示し、犯罪の地域特性について考察する。 |
| 課題4 |
主題図、グラフ等を用いて地方と首都圏の百貨店の個数、分布と1店舗あたりの売上高について調べ、相違を考察する。 |
| 課題5 |
一世帯あたりの車の所有台数と首都圏への所要時間とを調べ、自動車依存度の地域特性を考察する。 |
| 課題6 |
サレジオ高専の学生の分布と15歳人口の分布をオーバーレイさせて、学生募集活動の方針を考察する。 |
| 課題7 |
人口分布や環境汚染、交通、地価や用途地域制を関連付けて、工場や商業施設の立地を考察する。 |
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導入効果
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GIS実習は、PBLの面のみならずJABEE認定に対しても合致しており、教育効果の高いカリキュラムであると評価されている。
また、本校出身のGIS技術者が、卒業後GIS関連の分野で活躍しているという報告もあり、そのことからもGIS実習を導入した効果があったと言える。
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