空間情報システムSIS
トップ GISとは? SIS製品情報ページへ SISサポートページを開く イベント情報 関連リンク サイトマップ ニュース

ホーム > 国内導入事例一覧 > 名古屋市上下水道局

国内導入事例 名古屋市上下水道局 様


局内ネットワークで送配水管路網の維持管理、更新を大幅に効率化省力化


名古屋市上下水道局 技術本部計画部技術システム課
若宮大輔 様

名古屋市上下水道局では、1/2,500配管図管理システムにSISを活用。中程度区域の配管図として断水計画、立合業務等に利用し、通信回線を用いた公所端末とのデータ共有化を実施、更新作業の効率化を実現。システムは、利用している約150名の職員から当初の予想以上に評価され、日々の業務に貢献している。現在、震災時における水道配管図の重要性も考慮し、災害発生時の閲覧などの対策も行っている。

名古屋市庁舎の写真  

【名古屋市プロフィール】

「誇りと愛着のもてるまち・名古屋」を目指し、市民、市の一体化でまちづくりを推進。市では、交流基盤の整備をはじめ市民が安心して快適に住み続けられるよう、地域の個性や魅力を生かしながら生活者の視点に立った都市基盤の整備を進めている。

人口:2,203,491人(2005年3月1日現在)
面積:326.45km2

システム開発の背景


名古屋市上下水道局では、送配水管路網の維持管理・更新計画等の効率化・省力化を目的として、1/500配水管管理図、1/500給水戸番図、1/2,500配管図等を作成し運用している。1/500配水管管理図および1/500給水戸番図については平成3年度にデジタル化が完了。続いて平成13年度には1/2,500配管図のデジタル化に着手し、平成14年度より本格運用を開始した。

当局の1/2,500配管図は昭和55年にマイラー紙を用いて作成して以来、全面改訂を行っておらず、管路工事等が発生するごとに補修正を繰り返してきたため、原図自体が劣化し、情報の読み取りが困難になってきたことに加え、地形の修正が困難なことから、実際の地形との差異が生じてきた。このため、マイラー原図方式に代わり、効率的な更新を行うことができる1/2,500配管図システムの構築が求められていた。


SISで局内ネットワークを共有化。更新作業の効率化で約20%の費用を削減


本システムではGISエンジンとして「SIS Ver.5.2」を使用し、代表的な機能として表示機能・作図機能・リンク機能・印刷機能を持ち、局内ネットワークを利用した公所端末とのデータ共有化を実施している。図面検索はメッシュ番号・住所・電話番号・装置番号・目標物(学校、駅等)から行い、ピンポイント検索が可能である。従来のマイラー原図方式による1/2,500配管図に比べ、デジタル化後のシステムでは、原図劣化問題の解消、最新地形情報の利用、省スペース化が図られ、検索速度向上による業務の効率化が実現した。

また、SISの作図機能・レイヤ管理機能により、1/2,500配管図を基本とした各種支援図の作成も可能となった。コスト面でも、製本版1/2,500配管図の原図作成にかかる費用が、従来のマイラー原図方式でリプレイスした場合の約20%に削減されただけでなく、データ更新費用等の年間維持費の削減も実現できた。なお、PC、プリンタ、プロッタ、局内通信回線は、既存設備を可能な限り利用している。


デジタル化前後の1/2,500配管図


デジタル化前の配管図 クリックすると拡大します デジタル化後の配管図 クリックすると拡大します

デジタル化前
不鮮明・図郭あり・手書き更新

デジタル化後
鮮明な画面表示・スクロールが可能
効率的な更新


このページの先頭に戻る

SISの高い互換性を幅広く活用。作図機能や図面の鮮明さにも高い評価


本システムは平成13年度より本庁舎(配水課)に配備され、日常業務において頻繁に利用されている。平成14年度には製本版1/2,500配管図の原図作成に本システムを利用し、従来方式からの移行が完了した。また配水管路の維持管理公所である配水事務所(市内4箇所)にシステム端末を配備し、配管図等の閲覧・出力が可能となった。さらにSISの持つ高い互換性を活かし、多種多様な形式のファイルをシステムへ取り込み、配管図に重畳して各種支援図を作成するなど、当局の業務に幅広く活用されている。

本システムで作成した製本版1/2,500配管図は、図面の鮮明さや最新地形の採用などにより、利用課公所から高い評価を得たが、従来のマイラー原図方式からのデータ移行時に、その精度について若干の問題が生じたため、平成15年度より精度向上の取り組みを開始している。

現在、配管や栓弁類の情報はシステムの内部ファイル(単一ファイル)として格納されているため、その更新作業を行える端末機は1台のみとなり、更新作業の支障となっていることから、これらの情報を外部データベース化し、更新作業を2台以上の端末機で同時に行えるようにプログラムを修正中である。外部データはMicrosoft Accessファイルとし、一設備ごとの排他制御となっている。情報の外部データベース化により、システム起動時の所要時間の短縮、作図機能での操作性向上を図る。


公所間でデータ共有化 最新のデータを自動取得


同局では複数課公所で本システムを利用しており、局内ネットワークを用いて課公所間でデータを共通化している。工事に伴い、本システムのデータは日々更新されるが、配管・栓弁類・工事完成番号等の情報は、施工業者より提出される完成図面に基づき、システム管理担当課で更新作業を行っている。一方、仮設配水管の布設状況の情報は、情報鮮度および正確性の確保のため、現場公所で更新している。それぞれの更新課公所は、最新のデータをネットワークストレージ(NAS)へ定期的に送信し、閲覧課公所は最新のデータをNASより定期的に取得する。各課公所端末機にはデータ自動取得機能を装備し、データ更新時には画面上に確認のメッセージを表示する。

情報更新方法図

図 情報更新方法

レイヤ構成要素表

図面レイヤ構成と共有設定

このページの先頭に戻る

開発当初の想定以上に効果を発揮。災害時における閲覧環境も確保


同局ではシステム管理担当課、利用課公所で約150名の職員が本システムを利用。開発当初想定した以上の効果を発揮し、各課より評価されている。過去に研修実施が不十分でシステムの利用が局内に浸透しなかった例もあることから、導入時に研修を充分に行い、システムをより活用できるように体制を整えていることも、システム運用の成果を支えている。また、局内ネットワークによる図面更新、参照環境が整いつつある一方、東海地震の震源域見直しに伴い、本市は平成14年4月、新たに強化地域の指定を受け、震災に対する準備体制の整備がますます重要となっている。震災発生時における水道配管図の必要性は高く、その対策を万全なものとしておかねばならない。特にデジタル化されたシステムの場合、停電やネットワーク切断等には脆弱性を有しており、災害時における閲覧環境の確保が重要であると考えている。

本システムの導入は、当初の目標である1/2,500配管図の効率的更新だけでなく、市販PC用GISソフトと市販住宅地図データの活用などにより想定以上の効果を生み、本システムが当局業務の多くの場面で利用されている。現在は、保守費軽減の観点から、システムのWeb化についても検討されている。効果を発揮している同局のシステム開発は、マッピングシステム運用10余年のノウハウとコンピュータ・GIS技術の発展の賜物である。

このページの先頭に戻る

現在のシステムと運用


現在1/2500配水図管理システムは、名古屋市役所西庁舎、技術システム課、東西南北の各配水事務所、図面情報管理センターの7箇所で運用されている。これらの拠点は専用回線や一般回線などでネットワーク化されているが、データをサーバにおいて各拠点から直接アクセスすることはネットワークに多大な負荷をかけるため、当初から考えていなかった。しかし、データの整合性も考慮しなければならない点から、現在のような運用形態になった。どこの部署がどのデータをメンテナンスするかを明確に分け、メンテナンス担当以外の部署はデータを編集できないようになっている。

図面情報管理センターで構築した配水管データや弁栓類データは、チェック後、技術システム課内のNASにアップロードされる。各拠点では、システム起動時にローカルディスクにあるデータとNASのデータを照合する。ローカルデータより新しいデータがある場合はリストが出るので、作業者はダウンロードするかそのまま作業するかを選択する。運用当初、配水管データや弁栓類はbdsフォーマットだったが、全域を1つのbdsにしたためデータ量が大きくなり、システム起動に非常に時間がかかるという問題があった。また、図面情報管理センターでのデータ構築の際、複数台で作業しようとすると所有権の問題が生じたため、データをblobというデータベースにリンクさせる形式に変更した。現在、システムは軌道に乗り、順調に運用されている。

ネットワーク模式図

ネットワーク模式図


今後の展開と課題


最大の課題は「個人情報」と「セキュリティ」であり、予想される問題についてできるだけ速やかにかつ細心の注意を払って対応していかなければならないと考えている。今後の展開としては、例えば、イントラネットを使っての地図や情報の配信、他の情報との重ねあわせなど、模索、検証中であるが、そこでもSISが非常に役立っている。ブラウザで配管図を参照できるようなプロトタイプを作成した際、SISでデータをjpegに書き出してブラウザで表示できるようにした。まだ、試作検証段階だが、こういったことができる点でも導入価値があったと考えている。

備考1: 名古屋市上下水道局の1/2,500配管図について

1/2,500配管図とは、道路・鉄道・河川・海等の地形、行政区・町丁名とその境界、学校・公園等の目標物、主要建築物等を描いた図面(ベース図)に、管路を口径別に識別する管路記号と仕切弁・消火栓・空気弁等のシンボルを記入したB-2版サイズの図面である。一般管理用として利用しやすい縮尺であるため、1km2程度の範囲を把握する配管図として断水計画、立合業務等、最も頻繁に利用されている。その図郭は縦60cm×横40cmで、1,500m×1,000mの範囲を表示し、当局給水区域を計306枚でカバーしている。また、この1/2,500配管図に工事完成図面の管理番号を記入した1/2,500完成番号索引図を作成し、工事完成図面の検索に利用するなど、本図は当局における業務を遂行するうえで重要な役割を担っている。

備考2: 1/2,500配管図のデジタル化で留意した点

1.従来の製本版1/2,500配管図と同等の見栄えの図面を画面表示し、印刷ができること
2.オペレータなどの専門技術者によらない更新作業ができること
3.ベース図に市販住宅地図データを利用するなど、データ整備の経費を最小化すること
4.電子ファイリング(工事完成図・写真等)とのリンクがとれること
5.図郭を意識することなく、任意縮尺での画面表示・印刷ができること
6.製本用原稿の自動出力ができること

このページの先頭に戻る


国内導入事例ページへ戻る

名古屋市ホームページへ移動

お問い合わせ お問い合わせ プライバシーポリシー リンクに関する規約 ご利用条件
Informatixトップページへ SIS製品紹介ページへ